企業などに就職すると、「企画」という言葉をよく使うようになります。
「企画」は「計画」とよく似たニュアンスを持つ言葉ですが、両者の違いを考えず、何となく使っている人も多いと思います。
しかし、「企画」と「計画」には大きな違いがあり、意識して使い分けないとビジネスシーンで恥をかいてしまう可能性があるのです。
この記事では、似ているようでまったく違う「企画」と「計画」の違い、そして併せて押さえておきたい「企画書」と「計画書」の違いについて解説します。
企画の意味・使い方
「企画」は、「目的や目標をかなえるための企て・もくろみ」のことです。
ここでいう目的や目標は既存のものではなく、新しく始めるものを指します。
ビジネスシーンでは、新しい製品やイベントなどを立案する際に「企画」という言葉をよく使います。
- 徹夜で考えた新企画が、3秒で却下された。
- 親睦を深めるために、リモート飲み会を企画した。
計画の意味・使い方
「計画」は、「目的や目標を達成するために、あらかじめ手順や方法を考えること」です。
未来に向かって物事を企てる企画とは異なり、すでに定まっている目的や目標を成功させるために作戦を練るのが「計画」ということになります。
- しっかり計画を立てておかないと、ローンの返済が苦しくなるよ。
- 計画が細かすぎると、修正が大変だ。
企画・計画の違いは?
「企画」は、「新しい目的や目標を達成するための企て」です。
手順や方法などは求められておらず、ビジネスシーンでは新しいことを始める際によく使われます。
「計画」は、「目的や目標を達成するために、前もって手段や手順を考えておくこと」です。
ビジネスシーンでは、企画が通ってから具体的な計画に移ることが多いはずです。
これらをふまえて、「企画書」と「計画書」の違いを考えてみましょう。
「企画書」は、新しい製品やイベントなど新規事業を始める動機や必要性を説くものです。
一方「計画書」は、承認された企画を軌道に乗せ、成功までの道筋を示すものといえます。
マラソンに例えると、選手として選抜されるための準備が「企画」あるいは「企画書」で、「計画」や「計画書」はゴールまでの道筋(給水ポイントやペース配分など)を示すものということになりますね。
まとめ
- 企画は、目的や目標をかなえるための企て。
- 計画は、目的や目標を達成するために、手段や手順を考えておくこと。
企画を通すためには、目的や必要性を相手に納得してもらうことが大切です。
そして、企画を成功させるための段取りが、計画です。
意味を取り違えて企画書や計画書を作成すると大変なことになってしまうので、注意してくださいね。