日本語の違い

叶う・適う・敵うの違い|目的に「かなう」の漢字はどれが正しい?

叶う・適う・敵う

「かなう」という言葉は、「願いがかなう」「目的にかなう」「この暑さはかなわない」など、さまざまな場面で使われます。

平仮名で表記することも多いので、意味の違いを意識することは少ないかもしれませんが、この記事では意外と簡単な叶う・適う・敵うの違いと使い分けについてまとめました。

叶うの意味・使い方

「叶う」は、「願いが成就する・思いが現実になる」という意味です。

強く望んでいたことが、思い通りになったときに使う言葉といえます。

  • 願いを叶えるのは、ほかでもない自分自身だ。
  • 所詮、叶わぬ恋だったんだよ。

適うの意味・使い方

「適う」は、「あてはまる・ふさわしい」という意味を持ちます。

「適合」「適切」という熟語があることからもわかりますね。

こちらは、何らかの条件にあてはまる場合や、ルールや法則・一般常識などに照らして正しい場合に使います。

  • この条件に適う物件を探すのは、大変だ。
  • 彼の話は、理に適っている。

敵うの意味・使い方

「敵う」は、「同等の力がある」「がまんできない」「することができない」など、いろいろな意味があります。

一つ目の意味は、「匹敵する」という言葉に置き換えるとわかりやすいでしょう。

なお、「敵う」は「敵わない」と否定形で使われることがほとんどです。

  • 彼女の美しさには、だれも敵わない。
  • この暑さの中でマラソンだなんて、敵わないよ。
  • 高熱で、起きることすら敵わない。

叶う・適う・敵うの違い

「叶う」と「適う」は、使う場面が比較的限定されています。

  • 「叶う」は望みや願望などが関係する場面
  • 「適う」は何らかの条件やルール・一般常識などが関係する場面

で使われます。

一方、「敵う」には否定形で使われることが多いという特徴があります。

そして、「叶う」や「適う」に比べて使われる場面が広く、「同等の力がある」「がまんできない」「することができない」などさまざまな意味で用いられます。

なお、表題の「目的にかなう」という場合の「かなう」は、「目的という条件を満たす」という意味で使われています。

そのため、「適う」を使うのが正しいということになります。

まとめ

まとめ
  • 叶うは、強く望んでいたことが現実になること。
  • 適うは、あてはまること・ふさわしいこと。
  • 敵うは、否定形で使われることが多い。匹敵する・がまんできない・することができないという意味で使われる。

ちなみに、「叶」という文字は常用漢字ではありません。

「適」と「敵」は常用漢字ですが、いずれも「かなう」という読み方は常用漢字表に載っていません。

新聞や教科書で「かなう」が漢字表記されないのは、そのような理由があるからなんですね。