「双方」も「両方」も、「どちらも・いずれも」という意味で使われます。
ほとんど意味が同じなので使い分けを意識していない方も多いと思いますが、ビジネスメールなどではどちらを使うべきなのでしょうか。
この記事では、シーンによってスマートに使い分けたい「双方」と「両方」の違いについて解説します。
双方の意味・使い方
「双方」は「あちらとこちら・関係するどちらも」という意味で、おもに人に対して使います。
英語では“both”と訳されることもありますが、“each side”のほうがしっくりくることが多いです。
どちらかというと改まった表現で、話し言葉ではあまり使われません。
- 被害者・加害者双方の話が大きく食い違っている。
- 子どものケンカでは、双方の話をしっかり聞くべきだ。
両方の意味・使い方
「両方」は「二つあるもののうち二つとも」という意味で使われます。
「両方」も人に対して使うことが多いですが、人以外にも使えます。英語では、“both”と訳すことが多いようです。
口語的で、話し言葉でよく使われます。
- 赤い風船と青い風船、両方ちょうだい。
- あなたの顔は、お父さんとお母さん両方のいいとこどりね。
双方と両方の違いは?
「双方」も「両方」も、意味はほとんど同じです。
ただし「双方」はおもに人に使い、「両方」は人以外にもよく使います。
英語で表現する場合は、「双方=each side」「両方=both」にするとうまくいく場合が多いです。
また、「双方」と「両方」を比べると、「両方」のほうがより口語的です。
実際、「両方」は子どもとの会話でも使うことがあります。
一方、「双方」は改まった言い方なので、日常的な会話ではほとんど使いません。
しかし、ていねいさが求められるビジネスシーンでは、「両方」より「双方」を使うほうが好ましいとされます。
もちろん、「両方」を使うのが悪いわけではありませんが、「双方」を使うほうがよりスマートで、先方によい印象を与えます。
したがって、よほどフレンドリーな内容でない限り、ビジネスメールでは「双方」を使うべきでしょう。
まとめ
- 双方は「あちらとこちら・関係するどちらも」という意味で、“each side”というニュアンス。少し改まった表現で、おもに人に使う。ビジネスシーンで使いやすい。
- 両方は「二つあるもののうち二つとも」という意味で、“both” というニュアンス。口語的で、人だけではなく物にも使える。日常会話で使うことが多い。
普段の生活では、「双方」と「両方」をあえて使い分ける必要はないでしょう。
もちろん、ビジネスシーンでも使い分けは必要ありません。
悩んだらとりあえず「双方」を使う、それでOKです。