日本語の違い

発展・発達・進歩の違い・意味と使い分け

発展・発達・進歩

物事がスケールアップあるいはステップアップすることを、「発展」「発達」「進歩」などという場合があります。

無意識のうちに使い分けていると思いますが、違いを説明しようとするとなかなかできないものです。

そこでこの記事では、変化の内容に着目するとわかりやすい「発展」「発達」「進歩」の違いと使い分けについて解説します。

発展の意味・使い方

「発展」は、「物事や集団などの勢いが伸び広がって盛んになること。より進んだ段階に移ること。」です。

前者は、ステップアップよりもスケールアップ、つまり規模や領域が広がることに重点をおいた表現といえます。

後者は、発展途上国などをイメージするとわかりやすいと思います。

  • 企業が発展し続けるためには、従業員のモチベーションアップが欠かせない。
  • わが社は、いまだ発展途中である。

発達の意味・使い方

「発達」は、「未熟なものが成長して完全形に近づくこと。規模が大きくなること。」です。

「発展」と同じ場面で使われることもありますが、生き物や自然現象に対しては「発達」しか使えません。

  • 高齢者の多い町では、病院を中心に町が発達する。(「発展」に置き換え可能)
  • 筋肉を発達させるには、筋トレが一番だ。
  • 熱帯低気圧が発達して、大型の台風になった。

進歩の意味・使い方

「進歩」は、「物事が良い方向・望ましい方向に進んでいくこと」です。

「進歩」は、スケールアップではなくステップアップを表す表現といえます。

「歩」という文字が入っているため、大幅なステップアップではなく一歩ずつ進むニュアンスになります。

  • 医学が進歩したとはいえ、未知のウイルスに即時対応するのは難しい。
  • 平和な時代は、意外に技術が進歩しない。

発展・発達・進歩の違いは?

「発展」「発達」「進歩」の違いのひとつは、対象です。

「発展」と「進歩」の対象は、基本的に無生物や抽象的な概念です。

「発達」の対象は無生物も含まれますが、生き物や自然現象に対しては「発達」しか使えません。

そしてもうひとつの違いは、どのような変化を遂げているか、という点です。

スケールアップしている場合は「発展」、より完成した形に近づいている場合は「発達」、少しずつステップアップしている場合は「進歩」ということになります。

まとめ

まとめ
  • 発展は、スケールアップすること。
  • 発達は、完成形に近づくこと。生き物や自然現象にも使える。
  • 進歩は、ステップアップすること。

スケールアップやステップアップを表す言葉としては、ほかに「進展(新たな局面を迎えること)」「向上(優れた方向に向かうこと)」などもあります。

「発展」「発達」「進歩」でしっくりこない場合は、ほかの言い回しも考えてみてくださいね。