「市場」という文字を見て、「いちば」と読むべきか「しじょう」と読むべきか迷ったことはありませんか。
一部例外はありますが、実は「市場」がどのようなものを指しているかがわかると読み方もおのずと決まってくるのです。ご存じでしたか?
この記事では、例外を覚えてしまえば結構簡単な「市場(いちば)」と「市場(しじょう)」の違いについてまとめました。
市場(いちば)とは?
「市場(いちば)」とは、「商人が商品を売るために集まる場所、現物を取引する場所」です。
つまり、リアルな場面でリアルな物を取引する場所、売る側と買う側が対面で取引する場所が「市場(いちば)」ということになります。
イメージとしては、小中学校や自治体などで行うバザーや、フリーマーケットのような感じですね。
市場(しじょう)とは?
「市場(しじょう)」とは、「証券や特定の金融商品など取引する経済的な仕組み・機能のこと」です。
こちらは、実体をともなわないコンピューター上のやり取りがメインで、基本的に取引が行われている場所に行っても商品を購入することはできません。
また、売る側と買う側が対峙することもありません。
株式の取引などをイメージするとわかりやすいかもしれませんね。
ただし、「市場(しじょう)」には例外があります。
それが「豊洲市場」「中央卸売市場」など卸売りを行っている施設自体を指す場合です。
卸売市場は、売る側と買う側が対面で商品を取引する場所ですが、一般の人ではなくプロを対象とした経済活動の場でもあります。
そのため、「市場(いちば)」とは区別して「市場(しじょう)」と呼ばれているようです。
市場(いちば)と市場(しじょう)の違い
「市場(いちば)」は、売る側と買う側が対面で物品をやり取りする場所を指す言葉です。
買う側は基本的に一般人で、売る側も必ずしもプロではありません(バザーやフリーマーケットなど)。
一方「市場(しじょう)」は、金融商品などを取引する経済的な仕組みのことです。
ただし、卸売市場はプロを対象とした経済活動の場という側面も持つため、「市場(しじょう)」と呼ばれます。
つまり、「市場(いちば)」と「市場(しじょう)」の大きな違いは、一般人が売買に参加できるかどうかという点にあるといえます。
参加できる場合は「市場(いちば)」、参加できない場合は「市場(しじょう)」と考えればよいでしょう。
まとめ
- 市場(いちば)は、売る側と買う側が対面で物品の取引をする場所。一般人を対象としている。
- 市場(しじょう)は、証券や株式などの金融商品を取引する経済的な仕組み。あるいは、プロを対象とした卸売りをする場所のこと。
最近は、一般人が売買に参加できる卸売市場もあるようです。
そのため「市場(いちば)」と「市場(しじょう)」の使い分けに迷う場面もありますが、本来の機能を重視すればやはり「市場(しじょう)」を使うべきかもしれませんね。