日本語の違い

務める・勤める・努める・勉めるの違いは?働く意味のつとめるの漢字はどれ?

務める・勤める・努める・勉める

日本語には、たくさんの同音異義語があります。

例えば「つとめる」の場合、漢字変換すると4つも候補が出てくるため、意味まで考えて正しいものを選ばなくてはなりません。

そこでこの記事では、ビジネスシーンでも使うことが多い4つの務める・勤める・努める・勉めるの違いについて、意味と使い分けをわかりやすく解説します。

務めるの意味・使い方

「務める」は、「任務や役割を果たす」という意味で使われます。

義務・職務・公務といった言葉と結びつけて考えるとわかりやすいですね。

  • 子どもが成人しても、親の務めは終わりではない。
  • 初舞台で主役を務めることになった。

勤めるの意味・使い方

「勤める」には、「働く・仕える・奉仕する」などの意味があります。

こちらは、出勤・勤労という言葉を思い浮かべれば、あまり迷わないでしょう。

さらに、「勤める」は仏道に励む際(例:朝のお勤め)にも使われることがあります。

刑務所に服役することを、「お勤め」ということもありますね。

  • 春から銀行に勤めることが決まっている。
  • 朝食は、朝のお勤めのあとだ。
  • (刑務所から出所してきた人に対して)お勤め、ご苦労様でした。

努めるの意味・使い方

「努める」は、「努力すること・力を尽くしてがんばること」です。

これは、「努力」という単語を思い浮かべるとわかりやすいですね。

  • サービス向上に努めています。
  • どんなにつらくても、人前では泣かないように努めています。

勉めるの意味・使い方

「勉める」は「努力すること・無理をしてでも励むこと」です。

こちらは常用漢字表に記載されていない読み方なので、通常はあまり使いません。

意味がほぼ同じの「努める」で表す場合がほとんどです。

  • 資格試験合格のために、勉強に勉める。
  • 感染症の拡大防止に勉める。

務める・勤める・努める・勉めるの違い

  • 「務める」は役割や責任を果たすこと
  • 「勤める」は働くこと
  • 「努める」と「勉める」は一生懸命努力すること

です。

つまり、タイトルにある「働く意味のつとめる」は、「勤める」が正しいということになります。

なお、「勉める」は常用漢字表に記載されていないため、ほとんど使われません。

意味が「努める」とほぼ同じなので、通常は「努める」を使います。

まとめ

まとめ
  • 務めるは、役割や責任を果たすこと。
  • 勤めるは、働くこと・仕えること・奉仕すること。仏道に励むことや、刑務所に服役することを指す場合もある。
  • 努めるは、一生懸命努力すること。
  • 勉めるは、一生懸命努力すること。努めるとほぼ同義。

4つのうち、「務める」と「勤める」は使い分けが難しいですが、目的語が役割の場合は「務める」、仕事の場合は「勤める」と覚えておくようにしましょう。

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