「活動」と「行動」。
どちらも何かしらの動きを伴うものですが、意味や使い分けを説明するのは難しいものです。
どのようなときに「活動」を使い、どのようなときに「行動」を使うのが正しいのでしょうか。
この記事では、無意識に使い分けていることが多い「活動」と「行動」の違いについてまとめました。
活動とは?
「活動」とは、「活発に動いたり、働いたりすること」です。
人の行為に対して使う場合は、積極的・能動的に動くことを指す場合が多いです。
また、動きは水面下でこっそりと行われてもよいようです。
- ゴミ拾いのボランティア活動が、高く評価された。
- 諜報活動なんて、映画の中だけの話だと思っていた。
一方、人以外の物や生物の動きに対して使う場合は、勢いよく元気に動く場合や、何らかの摂理に従って動いている場合に使われることが多いです。
- 火山活動が活発になってきた。
- ライオンは、昼間より夜のほうが活動的だ。
行動とは?
「行動」とは「生き物が内的外的刺激に対して示す反応の総称・体を動かして何らかの動きをすること」です。
つまり、「行動」は原則として生物にしか使うことができません。
また、「行動」は人に対して使う場合であっても、必ずしも行為者の意思が必要とされず、「動くこと=行動」ということになります。
そして、「行動」は「行為」という言葉に置き換えられる場合が多いです。
- 日頃している何気ない行動で、他人に迷惑をかけていることがある。
- 赤ちゃんパンダの行動は、ずっと見ていても飽きない。
活動と行動の違い
「活動」は、何らかの意思や摂理にしたがう動きのことです。
生物のみならず、火山などの自然現象や、経済などの目に見えない社会的な動きなどにも使うことができます。
「行動」は、体の動きそのものを指す言葉で、必ずしも意思を必要としません。
ただし、行動できるのは基本的に生き物だけです。
まとめ
- 活動は、何らかの意思や摂理にしたがう動きのこと。生物だけではなく、自然現象や社会現象などにも使うことができる。
- 行動は、生き物が何らかの刺激を受けて示す反応。または体を動かすこと。行動に積極的な意思は、必ずしも必要ではない。
人の動きの場合、積極的な意思が介在しない場合は「行動」を使えば大丈夫です。
また、自然現象などの動きであれば、「活動」でよい場合が多いです。
使い分けでもっとも困るのは、人の動きで何らかの意思が介在する場合です。
多くの場合、強い意志が必要な場合は「活動」でよいですが、しっくりこない場合は「行動」を使うようにしましょう。